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２００７/６/２８ （出船１日目）
昨夜は興奮したのか、自分的にはやや多目にアルコールを摂取したにも関わらず眠りが浅かったようで、目覚ましアラームの前に既に起きていました。
朝は７時にホテルロビーに集合し、近くのコンビニで飲み物、弁当を調達します。７時半にホテルまで船長が車で迎えに来てくれて出船場所の兼城港に移動します。出船準備を終え８時過ぎに出発です。
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本日の天気は快晴ですが、風が有りうねりが少し大きくて２〜３ｍの予報です。船のキャビン後方に座り込み一路沖のパヤオを目指します。港の外へ船が出て外洋のうねりが強くなると、３０分もしないうちになんとなく胃の辺りがむかつき始めます。出船前にもアネロンを飲んでいるのですが、このうねりでは駄目のようです。段々と酔いが強くなってきますが、まあどうにか我慢できるかという感じでやり過ごします。
出港から１時間４０分程掛かってやっと目的のパヤオに到着です。既に５、６隻の船が釣りを始めています。よし釣りを開始しようと体を動かした途端、一気に胃の辺りに違和感が出て、朝食が殆どチャミング？になってしまいます（汗笑）。かなり酔いが回って開始早々に戦闘能力半減です。やっとの思いでロッドを持ち船縁に立ちます（マジ大汗状態・・）。
パヤオ到着。かなりうねってます（汗）。
例の噂に聞いていた冷凍キビナゴのチャミングをしながら船をパヤオ周辺を流していくと確かに魚がワヤワヤと浮いてきます。特にパヤオに近いと撒いたキビナゴに直ぐハギやツムブリ、果ては小型のサメまで浮いてきて殆ど食い尽くしてしまいます。これじゃ、マグロが寄ってこんのじゃ？なんて思ったりしますが・・。注意しているとエサ捕りの少し下の水深をシュンシュンと走っていく影が見え出します。マグロでしょうか？
釣り方は、船をパヤオの潮上数百ｍから潮に乗せて流して行き、パヤオを過ぎると適当なところで再度潮上に移動して、流し直しの繰り返しです。自分の周りではツムブリとかカツオがヒットし始めました。
とにかく気分は最悪状態ですが、ここまで来て何もしない訳にはいかないので、どうにか釣りをスタート。とは言っても一流ししては、座り込んで暫し休憩のなんとも情けない状態。正直かなり酷い船酔いになってしまい吐いた直後は少し楽になりますが、少しするとまた吐き気が襲ってきて体に力が入りません。何度か吐くともう吐くものは無く胃液だけが出てきます。
何流し目かで、自分のフライにも当たりがきます。ゴン！っとひったくられた感触の後、ギュヮーっと少し走ったら外れちゃいました（悲）。
ファーストヒットのファイト中（忠犬さん撮影。。感謝！）
そして数流し後、再度のゴン！ギュヮ〜〜〜〜ンとティボー・パシフィックが唸ります。今度は乗りました！！ フルラインがあっという間に出て行き、蛍光ピンクの５０ｍのモノフィラセクションでどうにか止まりました。ドラグを締めて寄せに掛かるとＳＡＧＥの１６番には余裕でしたが、なかなかのパワーで結構ロッドを曲げてくれます。数分のファイトで上がってきたのは、小型のキハダでした。取り合えずは今回の目的の魚が釣れたのと準備してきたキビナゴフライにヒットがあったので一安心・・で再び座り込みます。。（汗）
ファーストキャッチのキハダ、２ｋクラス。
あさって向いてますが、最悪の体調で魚の向きを変える余裕なしでした・・。
実のとこ殆ど座っている時間のほうが長く、自分はもう釣りどころではない状況です。しかし、自分の近くで釣っている忠犬君夫妻は、全く船酔いの気配もなくルアー、フライで淡々とカツオ、キハダ、シイラ、ツムブリと釣果を上げています。世界を釣り歩いてきた二人だけあって流石です。お昼のお弁当も二人並んで普通に食べていたのにはビビリました。（ほんとはもっとビビル事件が遭ったのですが、ネタの範囲を超えているので関係者だけの内緒にしときます・・激汗）。ちなみにこの日、お昼時に弁当を食べていたのは船長とこの二人だけでした。
色々なフライやタックルも試してみようと船にもしっかり持ち込んでいたのですが、そう言ったことをする余裕が殆どありません。座っていても油汗が出てきて体力を消耗している感じです。しかし、久米島まで来て自分がマグロ状態で一日過ごす訳にもいかないと気力を振り絞ります。やっとの思いで船尾に置いた予備の１４番タックルに交換してきてどうにか釣りを再開します。
ツムブリ（レインボーランナー）。綺麗な魚体だし、フライへの反応も良く結構いい引きします。
表情が硬いのは、船酔いのせいです。。汗
何度かのバラシの間にツムブリが釣れたりしましたが、正直今の自分には、余計な体力を使いたくないので本命のマグロ以外掛かって欲しくない心境でした（汗）。
午後に入ってから暫くの時、船長がキビナゴをやや多めにチャミングしました。船の直ぐ脇に浮くキビナゴ目掛けて、船底から湧き出るように青い閃光がヒュン、ヒュンとキビナゴを引っ手繰っていきます。船長が、カツオが浮いたぞ釣れっ！というようなことを言っています。
船長が、更にキビナゴを一つまみ撒きます。今度はやや大きい黄色い閃光がシュパシュパとキビナゴを銜えて行きます。キハダ？と思いながら、自分のキビナゴフライを生キビナゴの中に打ち込みます。本物のキビナゴが黄色い閃光とともに次々と消えていきます。フライの右、左、上・・・一瞬の後、自分のフライもシュパッと黄色い閃光と一緒に消え去ります。
直後、フィンノアAR＃５がクォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ンと上品な唸り声を上げ始めます。（フィンノア、いい音でしたぁ・・・笑） 物凄い勢いでフルライン、バッキングとあっと言う間に引き出されます。（アンチリバース機であったことに感謝しました。。笑） 少しドラグを締めましたが、５０ｍのモノフィラセクションも出きり、ＰＥラインが何色か出たところでやっと止まります。（回収時に数えるとＰＥは５色程出てました。）
エーベルの１４番が一気に曲がり、なかなかのパワーです。何度かの突込みでラインを出されながらも、どうにか寄せてきます。フライラインを残すぐらいまで寄せてからが少々手間取りました。船長がランディング体勢で待っているのですが、中々浮かせられません。リールを巻いてるつもりでいたらドラグが滑っていたりして・・。（この時はアンチリバース機がいやになりました。。汗爆） やや慎重なファイトをしたせいで１０分程は掛かったでしょうか。どうにか浮かせて船長の手鍵で取り込んでもらいます。上がってきたのは、１尾目より二回り程大きい４kサイズのキハダでした。タックル的には、まだまだ余裕なのでしょうが、後半はロッドを支える左腕が少々痛くなってました。
キハダ、４ｋクラス。このサイズだと１４番ロッドでも相当絞り込みます。
猛スピードで一気に100ｍ以上ダッシュ。パワー・スピード、オフショアＦＦの醍醐味が凝縮されてます。
しかし、極度の船酔いの中掛けたこの１尾は大変な満足感もありましたが、同時にこの日の体力気力の殆どを使い切ってしまいました。
本物のキビナゴの中に入れた自分のフライでマグロに見切られることなくヒットしたのでこのフライでなんとかなるという安心感が沸いてしまい、この後は明日のために体力を温存しようと妙な守りの体制？に入ってしまいました。結果的には、これは間違った判断だったのですが、あまりに酔いが辛いので二日目に備えるためと自分に言い訳を作っていた気がします。
一段と船上で座っている時間が増え、船酔いも相変わらずで吐き気もずっと続いています。汗と嘔吐で相当の水分を失っているので水分補給をと思うのですが、なんとアクエリアスでさえ、ひと口飲むと胃が拒絶反応を起こして吐いてしまい、水分補給もままなりません。マジで脱水症状を心配しました（激汗）。こんな調子ですから、当然何も食べれずエネルギー補給も出来ないので更に消耗・・。辛うじて胃を誤魔化すように口を湿らす程度に水分を舐めるのみ・・。
この後、根性で小さいキハダをもう１本追加しました。来て欲しくないツムブリも何尾か付き合いました。人間のほうはボロボロでしたが、魚のほうは活性が高く反応が良かったと思います。兎に角立ち上がってフライを流すことが出来れば、バレも多かったですが結構な反応がありました。何とか自分のフライパターンが通用するという感触があったので余計に明日うねりが弱くなれば、船酔いさえ軽くなればどうにかなると期待していました。
この日の沖上がりは16時過ぎでした。早く上がって欲しいと思う反面、このままじゃ帰れんじゃろとなんとか釣りを続ようとする自分との葛藤の一日でした。
もう、殆ど釣行レポではなく、船酔いレポになっているのはご容赦ください。。（汗爆）
オフショアの釣りって、こんなに辛いの？ってマジ思いましたよ、ハイ。。タックル処分せなあかんか？って一瞬思いましたよ、ハイ。。（ちょいマジ・・笑）
あとで分かった話ですが、同行のソムールさんも滅多に酔わないお兄さんもこの日は酷く酔ったそうで、二人とも結構へばってたそうです。言われてみるとぽつぽつと釣ってる姿も見ましたが、まったく姿が見えない時間帯もあって寝てるの？って思ったりしていました。船長に言わせると出船を止める程ではないが、お客を乗せて出るには少々うねりが大きい状況ではあったようです。船酔いに強くは無い自分には最悪のコンディションだったようで、幾らか救われた気はしました。
１８時近くに港まで帰るとあれほど酔っていた気分が一気にすっとしてきて急激に回復してきます。なんとも現金なもんです。。汗笑
帰港してキープした獲物を並べてみると５人中３人が酔い潰れていた割には結構な数が入っていました。完璧の体調で終日釣りをした忠犬さん夫妻の釣果が中心ですが、酔っていた割には、ソムールさん、お兄さんの釣果もしっかりあり、最大はお兄さんがジギングで釣った10ｋ程？のキハダだったと思います。
私はこの日はキハダの４ｋ級と２ｋ級２本の計３本がキーパー。魚を裁いてお土産として自宅にクール便で発送します。
船長から車を貸すからと言われて、船長の車でホテルに帰りました。同室のソムールさん兄弟は疲れとりに近くの深層海洋水のスパに行かれたのですが、自分はもう明日の為に体力温存と準備を考え部屋のシャワーで済ませます。ついでにこの日潮を浴びた衣類を軽く洗濯したりタックルの潮抜きもやっておきます。
一通りの片付けなどを終え、忠犬君夫妻と一緒に昨日と同じ居酒屋食堂で遅い夕食です。まだ胃が完調ではないのですが、最低限食べないと明日のスタミナが持たないと思い、胃の収まりが良さそうな物を選んで口にします。下船際に船長からも今晩はビールは飲むなと言われていたので、流石にビールは止めておきました。。
今夜も就寝前にアネロンを飲んでおきますが、もうお呪い程度にしかならないかもしれません。。汗